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昨今の高齢化に伴い、訪問看護の需要が高まっています。

訪問看護師は、通院することができない高齢者や障害を持った患者の家庭を訪問し、機能回復訓練の援助、患者の身の回りの世話、家族に対する看護方法の指示などを行います。

訪問看護を提供する施設は、一般的な医療機関(病院および診療所)の他に、訪問看護ステーションがあります。訪問看護ステーションとは、通院が困難な高齢者や障害を持つ人が自宅で療養できるように、かかりつけ医師の指示に基づいて看護師を訪問させ、看護サービス提供する事業所のことです。

訪問看護師の具体的な仕事内容は、療養上の世話、病状の観察、医師の指示による医療処置、医療機器の管理、床ずれの予防・処置、リハビリ指導、認知症ケア、ターミナルケア、日常生活の指導などです。患者の家族に対する介護支援やアドバイスなども訪問看護師の大事な仕事になります。

訪問看護師は、医師と同行して診察のフォローを行うよりも、単独で患者宅を訪問することの方が多いため、かなり主体的に物を考える必要があります。患者の容態変化に対する洞察力やとっさの判断力も問われるため、医師の指示だけを頼りに行動するわけにはいかないのです。

また、訪問看護の現場では、医療器具や薬、治療法など、医療に関する総合的な知識も必要となります。訪問看護の対象となる患者の多くが、病気や障害などで医療機器を使用しており、訪問看護を利用している患者の約70%は何らかの医療処置が必要な寝たきりの患者だからです。

更に、知識やスキルを持っているだけでなく、患者やその家族の心のケアも大事な仕事であるため、コミュニケーション力も必要となります。何気ない会話からでも患者や家族の不安や身体の状態をくみ取り、治療に役立てられるだけの洞察力も必要です。

このように、訪問看護師には幅広く深い知識と、正確な洞察力、柔軟な対応力、看護師としての高いスキルと経験が必要なため、希望する看護師が少なく、人材不足が深刻な分野です。

しかし、逆に捉えれば、訪問看護は看護師としての能力を最も発揮できる分野であるとも言えるのです。よって、主体的な看護をしたいと考え、やりがいを求めるような人には向いている分野でしょう。

看護師の職場には保健所もあります。

保健所で働く看護師の役割は、病院やクリニックなどの医療機関で働く場合とは異なっています。疾患を持つ人が来院する病院などでは治療に関わる仕事となりますが、保健所では健康に関する指導が主な仕事となるからです。

保健師と共に、地域で暮らす人々の病気予防や健康管理のために働く事になりますが、1人で保健師と看護師両方の資格を持ち、両方の立場から指導を行っている看護師もたくさんいます。

他にも医療機関以外の事業所で働いている看護師はいます。例えば、街頭でよく見かける日本赤十字の献血車などでは、看護師の資格を持った人がたくさん働いています。看護師の資格を持っていなければ、注射器を使って血液を抜くことができないためです。

また、企業看護師として働いている看護師もいます。一般企業の社内医務室や健康管理室などで、産業医と共に働く産業看護師がその代表格です。仕事内容は、従業員の健康管理や健康相談、健康診断の補助、急な疾病や怪我に対する応急処置、メンタルカウンセリングなどです。

日勤のみで休みも一定なので、看護師の就職先として人気がありますが、このような医務室のある企業はごく一部の大企業だけなので、採用数はあまり多くないというのが現状です。

人気の企業看護師の中には、治験コーディネーターや臨床開発モニターとして活躍する看護師もいます。

治験コーディネーターは、治験担当医の指示の下で、治験業務の支援を行う専任スタッフです。臨床試験を実施するにあたり、臨床試験が適性に行われているかを監視し、被験者に対する説明やスケジュールの管理、データの収集管理などを行います。

一方、臨床開発モニターは、新薬開発の臨床試験に実施において、基準に則った治験が行われているかどうか治験実施施設を訪問して調査確認する仕事をしています。モニタリングは医療機関を訪問しての出張業務となります。

このように、看護師の中には、一般的な医療機関などとは全く違う内容や条件で仕事をしている看護師もいるのです。